R-18【伝説】吸血鬼マナナンガル

ごきげんよう。クンクン博士じゃ。
フィリピン妖怪界の女王、マナナンガル。フィリピンのホラー映画などで大活躍しとる、国内知名度ナンバーワンのメスの吸血鬼じゃ。特にビサヤ地方はパナイ島のイロイロ州とアンティケ州に伝わる民話が有名じゃな。
「マナナンガル(Manananggal)」とは、タガログ語で「切り離す」っちゅー意味じゃ。マレー半島とボルネオ島に首から上が飛び回る「ペナンガラン(Penanggalan)」っちゅー吸血鬼がおるが、おそらくこの妖怪がパナイ島でマナナンガルとして伝わったものと思われる。
そういえば、日本にも首から上が飛び回る「ろくろ首(抜け首タイプ)」っちゅーメスの妖怪がおるのう。
日中は人間社会に溶け込んでひっそりと暮らしておるが、深夜になると背中からコウモリの羽を生やし、身体の真ん中から上を「オープンゲット」させて、漆黒の闇を飛び回る。そして、フィリピンの民家「ニッパハウス」の茅葺屋根に取り付き、天井から熟睡しとる妊婦の腹に細長い舌をプスリと突き刺して、中の胎児をすすり食らう。
闇夜に乗じて人間を襲い、生き血を吸うとも言われとるので、夜道を歩く時は要注意じゃ。
この妖怪を退治するには、上半身の帰りをじっと待っとる下半身の切断部に塩をふりかけると良いらしい。これによって上半身と下半身が合体できなくなってしまい、やがて朝日を浴びて焼け死んでしまうと言われとる。
こうした退治方法も、残された身体の方を隠してしまうと死んでしまうろくろ首とよう似とるのう。
上半身と下半身が別々の方角を向いちゃってるマナナちゃんのテーマ。
Separate Ways by Journey
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