霊山バナハウ

ごきげんよう。クンクン博士じゃ。
ルソン島はラグナ州とケソン州に跨るバナハウ山は、標高2,170メートルの活火山じゃ。カラバルゾン地方(ルソン島カビテ、ラグナ、バタンガス、リザール、ケソン各州を含む地域。「リージョンIV-A」とも呼ばれる)で最も高い山とされとる。1843年に噴火して以降、火山活動を休止しておる。
最高峰のバナハウ山を中心に、サン・クリストバル山やマヤボボ山など、複数の山頂を持っとる。
バナハウ山は特に霊峰として知られとって、地元では信仰の対象になっておる。山を流れる川の水を聖水に使ったり、この山に育つ木々で「無敵のお守り」アギマット(または「アンティン・アンティン」)を作ったりするそうじゃ。
時々「神隠し」にあったりする者もおるらしい(宇宙人にさらわれるっちゅー噂もある)。
貴重な動植物の宝庫でもあるこの山は、登山家やハイキング客にも人気があって、特に4月のホーリーウィーク(聖週間)には多くの信仰者らで賑わう。
が、一部の無責任な登山家やハイキング客がそこら中にゴミをポイ捨てしよるせいで、山の汚染が進んどるらしい。最近では立入禁止の保護区域に入り込んだけしからん輩が山火事を引き起こし、自然環境が甚大なダメージを被ったそうじゃ。まったく、嘆かわしいことじゃ。
ところで、「聖なる山」として崇められとるバナハウ山とは対照的に、サン・クリストバル山は地元の者から「悪魔の山」として恐れられとる。
バナハウ山が穏やかな雰囲気で訪れる者に安らぎを与えるのに対し、サン・クリストバル山は不気味な雰囲気で訪れる者を不安にさせるらしい。
バナハウ山が「陽」なら、サン・クリストバル山は「陰」っちゅーわけじゃな。
うっかりこの陰気な山に迷い込んじまったりすると、仲間を欲しがっとる失踪者の霊たちにやられちまうんで要注意なんじゃそうな。
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