チョコレートヒルズの伝説

ごきげんよう。クンクン博士じゃ。

ボホール島の真ん中に、観光地として有名な小さな丘の群れ「チョコレート・ヒルズ」がある。普段は緑色じゃが、乾季になると丘を覆う草が乾燥してチョコレート色になるところから、この名がつけられたようじゃ。

Chocolate Hills overview.JPG

この「地球の蕁麻疹(じんましん)」のような丘たちが、いつ、どのようにして出来たのか誰も知らん。それだけに、チョコレートヒルズにまつわる伝説がいくつか存在しとる。

昔々、ボホールの島に巨大なカラバオが住んでおった。いつも村人たちが苦労して育てあげた農作物を食い荒らしちまうので、頭にきた村人たちが腐ったエサをカラバオの目の付くところに置いた。やがてそれを食いおったカラバオが腹をこわし、あたり一面に糞を撒き散らした。それが乾いてチョコレートヒルズになった。

…な~んかばっちい話じゃのう。チョコレートヒルズって、牛の糞だったんかい?

昔々、ボホールの島に食いしん坊の巨人「ダノ」が住んでおった。目に入ったものを片っ端から胃袋に放り込んでおったダノは、ある日草原で見かけた「エン」という名の美しい娘に一目惚れするが、愛しのエンはスレンダーな美女、それに比べて己の体は見境のない食生活のおかげで醜く太った豚。そこでダノは、エンにふさわしい体格になるべく、ダイエットを決意するのじゃった。

ダノのダイエット法とは、下剤を飲んで胃袋の中のものを全部出し切ることじゃった。巨人の撒き散らしたウ○コはやがて固まり、チョコレートヒルズになったという。

…この話もばっちいの~。牛の次は巨人ときたか。伝説なんじゃから、もっとこう、美しくも悲しい恋物語みたいなもんはないのかの~。

昔々、ボホールの島で巨人が2人、何が原因なのか知らんが喧嘩しておった。二人はお互いに「タン・イナモ!(タガログ語の悪口じゃ。使っちゃいかんぞ)」と罵り合いながら、ガキみたいに土の塊を投げ合っておった。喧嘩は何日間か続いたが、やがて疲れ果ててバカらしくなった二人は、争いを止めてそのままとっとと帰ってしもうた。二人が散らかした土ころが乾いてチョコレートヒルズになった。

…くだらん。次!

昔々、ボホールの島に「アロゴ」という名の不老不死の巨人が住んでおった。「アロヤ」という名の人間の娘に恋をするのじゃが、普通の人間がゆえに娘はやがて寿命が尽きて死んでしまう。アロヤの死をひどく悲しんだ巨人は三日三晩泣き続け、彼の流した大粒の涙たちが乾いてチョコレートヒルズになったという。

先のウ○コやら喧嘩やらの物語と比べたら、この物語はまだましじゃ。このワシを泣かせるまでには至らんがの。もっとヒネりなさい!ヒネりなさい!

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