2015年度犬クンカレンダー(フィリピン果物娘)

7月・8月:ココナツ

フィリピンの英雄の一人ラプラプの伝説にも登場する「南国のシンボル」ココナツは、庶民の生活を強力にバックアップする「万能の木」である。

日本でも知られるようになったブコジュース(ココナツウォーター)やナタデココは勿論、木の幹や葉っぱは建築材に、果実の外皮は床磨き(ブノット)に、白い果肉はココナツミルクや粉末にして料理やデザートの具や調味料に、ココナツオイルは食用油、サプリメントやマッサージに…と、ほとんどすべての部分を無駄なく利用できる。

ほんのりと甘酸っぱい爽やかな味のココナツウォーターは、ジュースとして手軽に楽しめるだけでなく、栄養が豊富で整腸の効果もあるとされており、私も二日酔いや腹を壊した時に大変お世話になっている。

その他にも減量効果(脂分が少なく、食欲を抑えてくれるらしい)、美肌効果(皮膚に塗るといいらしい)、運動後の水分補給(スポーツドリンク並みに身体への吸収が良いらしい)、血圧を下げる効果、緊急時には血液の代用になるなど、まさに「奇跡の水」と呼ぶに相応しい。

さて、7~8月の「フィリピン果物娘」に登場していただいたココナちゃんは、巨乳である。

これは、その豊満な胸にココナツミルクをタップリと蓄えているからであり、決して私がおっぱい星人だからというわけではない。

更に言うと、彼女が差し出しているブコジュースも自前である。「どっから出したの?」という野暮な質問にはお答えできません。

皆から愛されている働き者のココナちゃん。何事もそつなくこなし、マッサージも得意である。ツインテールはヤシの木から伸びる葉っぱ、ヘアバンドの飾りはヤシの実をそれぞれシンボライズしている。

9月・10月:パパイヤ

バナナ、マンゴー、ココナツ、パイナップルなどと並ぶ、トロピカルフルーツの代表格パパイヤ。

比較的大ぶりな果実を真ん中から縦にサクッと切ってみると、果肉の鮮やかなオレンジと、真ん中にぎっしり詰まった小さな種の黒のコントラストが目に飛び込んでくる。

熟れた果肉はやや柔らかい「ニャクッ」とした歯ごたえがあり、ジューシーでかなりくせのある甘ったるい味を持つ。この甘ったるさを抑えるにはレモン汁(フィリピンではカラマンシー汁)をかけるとよいといわれているが、私としてはやはり何も付けない、ありのままの味を大切にしたい。

日本では食後のデザートというイメージが定着しているようだが、フィリピンでは完熟だけでなく、未熟のパパイヤ(グリーンパパイヤ)も煮物の中に入れたり、「アチャラ(AtsaraまたはAtchara)」と呼ばれる酢漬けにしたりして食べる。

特にアチャラは、完熟の甘ったるさとは対照的に、さっぱりした甘酸っぱい味が庶民に愛されている。レチョン(丸焼き)やバーベキューといった脂ぎった肉料理と一緒に出されることが多く、市場などで瓶詰めにしたものが売られている。

昔、ミンダナオの母の実家で、裏庭で採れたグリーンパパイヤをその場で調理したアチャラをごちそうになったことがあるが、やはりできたてホヤホヤの新鮮なものは、未熟パパイヤの持つ自然の甘酸っぱさが引き立っていてうまい。瓶詰めで市販されているやつは、酢が効きすぎていてどうも苦手である。

さらに、グリーンパパイヤから採れるパパイン酵素にはお肌を白くする効果があるとされており、巷ではパパイヤソープが売られている。カミさんもたまに使っているようだが、食糧の買い出しなどで外出する機会の多い彼女は、すぐに日焼けしてしまうためか、目立った効果は認められない。

さて、9~10月の「フィリピン果物娘」にご登場いただいたパパヤちゃんだが、彼女も前回のココナちゃん同様、かなりの巨乳の持ち主である。

背景のパパイヤの画像ソース:ウィキペディア(http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Carica_papaya_-_papaya_-_var-tropical_dwarf_papaya_-_desc-fruit.jpg)

これも、あくまでも「チチウリノキ(乳瓜木)」とも呼ばれているらしいパパイヤの果実の形状とサイズを素直に表現した結果であり、別に好きで大きくしたわけではない。もしもし?先生?聞いてますか?

コンセプトは「華やかな小悪魔」。鮮やかなオレンジ色を基調に、見た目は派手でクールだが、実はお茶目な甘えん坊。かと思えば、クシャミした後に「チクショー!」なんてオジン臭いことを言ったりする、みたいな、扱い次第でデザートにもオカズにも漬物にもなるパパイヤの多様性を表現してみた。(なんのこっちゃ(^_^;))

パパイン酵素の美白効果による、透き通るような白い肌の持ち主。また、酵素のアンチエイジング効果により、年を取ることがない。

パパイヤに対する私の個人的な感想として、ビビッドなオレンジ色の外見に、ややメリハリ感に欠ける味がいまいち釣り合っていないような物足りなさを感じるので、「かっこいいジャケットでビシッと決めてるけど、スカート履き忘れてますよ?」といった中途半端なシチュエーションを描いてみた。

「だったらレモン汁かけるなりしろよ」と言われそうだが、余計なお世話である。

髪の毛は果肉の色、ヘアクリップは種の色、瞳は果実の外皮の色、胸は先述のように果実の形状とサイズ、胸のタトゥーは葉っぱをそれぞれシンボライズしている。

11月・12月:アボカド

いよいよ今年の犬クンカレンダーの最後を飾るのは、サラダなどでお馴染み、栄養満点の「森のバター」アボカド。

ザラザラした外皮の感触から「ワニナシ」とも呼ばれるアボカドがフィリピンに入ってきたのは1890年頃らしい。当時フィリピンを支配していたスペイン人がメキシコから持ち込んだそうだが、本格的にアボカドが国内に普及したのは、アメリカの支配に入った1990年代からだそうな。今では全国各地で栽培されている。

緑色の柔らかい果肉は、果物のくせに甘みがほとんど感じられない。サラダに混ぜるのもわさび醤油につけるのもいいが、うちではアボカドを入れた器に砂糖とミルクを入れ、グチャグチャに混ぜて食べる。砂糖とミルクがアボカドのまったりとした独特な風味を引き出してくれるのである。溶けたバターのようにドロドロにすればするほど甘味が染み込むが、ある程度実を残しておくと適度な歯応えが楽しめる。

幼い頃、実家で雇っていたメイドさんが、うちの冷蔵庫と電気を使ってアボカドのアイスキャンディーをしこたまこしらえ、ご近所に売っていたが、これがとても美味しかった(ちなみに「雇い主の子ども」の特権は通用せず、しっかりと代金を取られた)。

肌に栄養としっとりとした潤いを与える効果があることから、フェイシャルパック、オイル、石鹸など、スキンケア製品にも活用されている。

さて、今回の「フィリピン果物娘」にご登場いただいたのは、とってもチャーミングな魔法使いアビーちゃん。「マハルキタ・マハルモアコ・ビリモアコニャン!」という謎の呪文を唱え、言い寄ってくる男子たちを「ミツグ・クン」という健康的で肌がスベスベの奴隷に変えてしまう。基本的に温和な性格だが、機嫌が悪い時に下手に話しかけたりすると、ワニのように噛み付いてくるので注意が必要だ。

コンセプトは「神秘性と異質性」。熟したアボカドが持つミステリアスな紫色と、エイリアンを連想させる緑色から、パープルのコスチュームに身を包んだ魔女っ子という設定にした。実際、多くの植物が鳥や獣を惹きつける「エサ」に糖分を使うのに対し、アボカドは栄養分を使うなど、植物界でも異質な存在といえなくもない。手にしている魔法の杖は、アボカドの果実をシンボライズしている。

前回までの爆乳路線から貧乳路線に切り替えたのは、言うまでもなく「管理人様はおっぱい星人だったのです」という巷の誤解を解くためである(棒読み)。

というわけで「フィリピン果物娘」はこれでおしまいだが、気が向いたら他の果物も擬人化して諸君にお披露目するかもしれない。

最後に、興味深いお題を提供してくださった私の恩師に感謝したい。

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