アスワン(Aswang)は、フィリピンで最もポピュラーな妖怪の一人じゃ。その容貌、生態、能力は地方によって様々なバージョンがあり、特定することは難しい。

 

幽霊も含む妖怪変化の総称として使われることもあり、先に紹介した上半身だけのデビルマン「マナナンガル」もアスワンの一つとされる。死産や謎の病気にかかったりするのは、このアスワンの仕業だとされておる。

 

アスワンを一言で言い表すのは難しいが、一般的には吸血鬼とゾンビと魔女とこのサイトの管理人を足して2で割ったようなキャラクターだといわれとる。吸血鬼のように人血を吸い、ゾンビのように人肉を喰らい、魔女のように変身し、このサイトの管理人のように夜更かしを好むらしい。

 

アスワンにはなぜか女性が多く、日中は普通の人間の姿で肉屋なんかを営みながらひっそりと暮らしており、夜になるとホラー映画によく出てくる魔物のようなおどろおどろしい姿に変身して、獲物(人間)を求めて彷徨い歩く。チュパカブラのようなUMAに変身して行動することもあるという。UMAがUMAに変身してHUMANを襲うっちゅうわけじゃな。

 

「何も妖怪のような目だった姿に変身して夜道を徘徊しなくても、そのまま人間の姿でバロット売りとか、夜のオネーちゃんなんかになりすまして、隙を狙ってパクつきゃいいのに」と思われるかもしれんが、アスワンにはアスワンの事情っちゅーもんがあるのじゃ。お主たちもいっぺんアスワンになってみれば分かるじゃろう。

 

アスワンの能力で特筆すべきなのは、いわゆるパーマンの「コピーロボット」を作れることじゃ。

 

お食事が済んだ後、そのままにしておくと後で犠牲者の家族が騒ぎ出したりして厄介じゃ。そこでアスワンは木の幹など天然の素材を使って犠牲者のコピーをこしらえ、(鼻を「ピッ」と押すのかどうか知らんが)一時的に生命を与えて家に帰らせる。コピーは自分の家に戻った後で病気になり、そのまま「自然死」して普通に埋葬されておしまいというわけじゃ。誰も怪しむ者はない。DNA鑑定でもしない限り、決してばれる事はない。実に巧妙なアリバイ作りじゃのー。

 

アスワンから身を守るには、塩が効果的だといわれておる。塩に触れると火傷するらしい。塩の殺菌効果にあやかった撃退法と思われる。また、ニンニクをドアや窓に掛けておくとよいかも知れんの。

 

しかし、普段はデビルマンの不動明のように人間の姿をしているアスワン。果たして彼らを見分ける方法はあるのか?

 

それは、相手の瞳を見てみることじゃ。相手の瞳に映る自分の姿が上下逆になっていれば、そいつは人間ではない。

 

とはいえ、相手の顔をじろじろ見てまわるのも考えものじゃ。「ワレ、何ガンつけとるんじゃ!」とかいちゃもん付けられて、アスワンに襲われる前に暴漢に襲われては洒落にならん。

 

また、おもしろいことにアスワンはザーメン(精液)が嫌いらしい。試しにほれ、お主の隣にちょこんと座っとる女子、あの子に自分の精液を嗅がせてみい。嫌がったらその子はアスワンじゃ(嫌がらん子などおらんじゃろうがの)。ただし、変態呼ばわりされて警察に捕まってもワシャ知らん。